恐れや恐怖は対象がはっきりしている場合が多いものですが、不安は対象がぼやけて
「何だかわからない」場合が多いのではないでしょうか?いいかえれば「漠然とした恐怖」
が不安であり、こういった感情は長引くことが多いようです。例えば恐怖なら「犬が怖い」
だから「私は犬には近寄らない」となりますよね?しかし何だかわからない恐怖は対象がわかり
ずらいので、避けることができずに「もやもや」してしまいます。この感情は人間特有のものである
と言われています。時にはこの感情から逃れる為に「頑張って」何かに打ち込むこともあるの
で、いちがいに悪いとは言えませんよね。ではこれらの不安を簡単に生理学的にみて行きましょう。
まず不安や恐れと関係の深い部分に扁桃体と言う部位があります。
特徴としては、扁桃体は情動反応の処理と記憶において主な役割を持つとされています。
また大脳辺縁系の一部であるとも考えられています。これを示す報告に「両側の扁桃体が破壊された
サルなどは食べられないものでも手当たり次第に口に入れたり、同性に対しても交尾をせまるな
どの行動をとるようになります。さらに本来恐怖があるヘビや犬、人にも平気で近づき、傷
つけられてもまた忘れて近づいてしまう行動をとる」と言うものがあります。また人では「扁桃体に
ベンゾジアゼピン系化合物を微量注入することにより不安が静められる」報告や、逆に「扁桃体を
電気刺激すると怒りや恐れの情動が誘発される」と言う報告もあります。
続く